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YORE: 昔(古語)
享和3年(1803)の春のこと。
常陸の国の はらやどりの浜に見たことも無いような船に乗った女が流れ着いた。
紅髪碧眼の美しい女性だったが言葉は通じず、どこから来たのかもわからない。
2尺程の大きさの箱を大事に抱えていて、誰も近づけさせなかった。
古老の話では以前にも異船が漂着した事があり、 おそらくこの女性は異国の王の娘で、
結婚後、浮気をしたため流されたのであろう、 箱の中には愛人の首が入っているに違いないと言った。
船内には色々な物や、見たことも無い文字が沢山あったが、 領主に話すと面倒になるので、
人々は女性を船に戻し再び海に流してしまったのだった

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